花嫁の醜聞

ルーシーは墓前で泣き崩れた。
戦争に出征した恋人が命を落とし、ついさきほど葬儀が終わったばかりなのだ。
途方に暮れる彼女の傍らにすっと紳士が立ち、話しかけてきた。
「どうやら僕たち二人とも厄介な状況に陥ったようだね」亡き恋人の兄、シルヴァーソーン卿だった。
彼もまた、家督を継ぐ男子が自分一人になってしまい、どうしても結婚しなければならない立場に置かれたのだ。
「僕たちの問題をいっぺんに解決する方法があるんだが……」彼は大まじめにルーシーの顔を覗き込んだ。
ギャノンとひそかに交際していた。
しかし、二人の関係が世間に知られそうになったとき、スキャンダルを嫌うギャノンに別れを告げられる。
それから一年以上が過ぎたとき、彼は突然エリカの前に姿を現した。
ある事情から、有能な雑誌編集者が必要になり、エリカに協力してほしいのだという。
「君を取り戻すためなら、なんでもしよう」そう告げるギャノンに、エリカは思いがけない言葉を口にしていた。
「あなたの子供が欲しいの」深夜番組の人気DJローレンは、華やかな表の顔の裏で、ほとんど男性とつき合ったことがなかった。
いつかきっと、私だけの王子様が現れるはず……。
そう信じていたある日、彼女は一人の男性を紹介されて息をのんだ。
ジャック・モントローズ――レコード会社社長で、女性の憧れの的だ。
女性を次々に変えると噂のジャックのアプローチに戸惑いつつも、ローレンはある日彼と夜をともにする。
だが翌朝、これからも会いたいと言われて恍惚となったローレンは、彼の次の言葉で打ちのめされた。
「ただし、半年だけ」心に大きな傷を抱え、グロリアはテキサスに帰郷した。
離婚のショックが引き金となったアルコールへの依存──必死の思いでそこから立ち直り、彼女は生活も新たにジュエリーショップを立ち上げた。
故郷テキサスへの移転を決めたのは、母の友人パトリックの後押しがあったからだ。
店の前途は明るい。
高揚した気分でエレベーターに乗っていたグロリアの背後から、冷たい命令が浴びせられた。
「三十階」振り返ると、ゼウス神を思わせる傲慢な男性が彼女を見据えていた。
幼い頃から美しい双子の姉イブと比べられ、テレーズは劣等感を抱き続けてきた。
そんな彼女の前に、ある日突然一人の男性が現れた。
イブの子供を養子に迎えたハンターだ。
テレーズにとっては甥であり、彼にとっては大切な一人息子ジョニーが倒れ、緊急に輸血が必要だというのだ。
甥のためにテレーズはすぐさま輸血に応じ、お礼に彼の経営する牧場に招かれる。
ハンサムで心優しいハンターに惹かれながらも、テレーズは心の中で別の不安を募らせていた。
続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60014834